7月後半からすごく大変でした…。ほりさかです。
今回は、2025年2月に購入したBROVIS 武鱸 BROW-96MHのファーストインプレッションを行った後のお話です。
あれから約半年ほどひたすら使い倒しました。
回数としては、週3〜5回を5ヶ月ほど行い、その全てをBROW96MHでやり遂げましたので単純計算で約100回ほど使用した事になります。
その間ファーストインプレッションの時と比べ、どういう風になんの印象が変わったのか、こうなって欲しいと思った事や自分が思っているベストなタックルバランスなどを語っていきたいと思います。
ファーストインプレッションから変わった印象
約半年ほど時間をかけて使って来たのですが、初めて使用して感じた事と比べ、ロッドの自重があるのに先重りを感じないと以前では述べたのですが、長時間使用していると全体的に重いと感じるようになったのは、使用時間の経過でしか実感できない事でした。
今までが軽いロッドを使用してきたので、これからも使うのであればこの重さに慣れる必要があります。
また、リールの番手といったタックルバランスを見直すのも手だとは思っています。
一番早くて簡単にできて手っ取り早いのは自分のフィジカルを上げる事でしょうね。
自分がどういった釣りをしたいのか、方向性が決まるまではしっかりと使いこなしていきたいと思いますので、筋トレに勤しみたいですね。
次に変わったのが、キャスト時のフィーリングです。
自分が使用しているメインのルアーの重量が12gから26gなのですが、少し柔らか過ぎなのではないかと感じるようになりました。
こちらに関しては、ロッドの特徴を活かせていないキャストをしていたり、余計な力が入っていたりすると思っていますが、かなりクセのあるロッドなのでこのロッドに慣れると他のロッドでキャストしにくくなる可能性もあるので、キャスト練習をするのであれば何も特徴がないロッドでした方がいいかもしれません。
肌感覚ですが、キャストフィーリングよりも、魚のキャッチを大事にしているロッドという印象です。
もちろん、キャッチを大事にしているからと言ってキャスティングが疎かになっている訳ではありません。
しっかりと飛距離が出て、狙ったポイントにルアーを届ける操作感の良さもあります。が、ハイエンドモデルよりもまろやかすぎるテイストのロッドという印象は使う毎に強くなっています。
ロッドの自重やキャスト時、アクションの印象
このロッドが重い理由としてグラスの比重が高いのですが、シーバスロッドの中でも自分が調べた中で1位2位を争うほど高いです。
なので、ロッドが重いので一見デメリットしかないと思いがちになってしまいます。
BROW96MHのデメリット
ランガンしていて長距離の移動をすればするほど疲れますし、長時間使用していてもそう思うことは多々あります。
自重があるので、ルアーをつけたまま手で持ちランガンして歩き回ると、その重さを特に感じてしまい辛いので持ち方を工夫して歩きたいですね。
できることなら背負うなどして、できるだけ負担を少なくしていたいです。
また、釣具店で触らせて貰った以上に、キャストではかなりの柔らかさを感じます。メリットにも記述していますが、これをデメリットと取るかメリットと取るかで意見が真反対になります。
風を切るような、シャッキリとした気持ちの良いフィーリングを大事にする釣り人なら選択肢には入らないかもしれません。
BROW96MHのメリット
ですがグラスの比重が高いことによる最大のメリットはロッドにかなりの粘りがあるという事です。
ロッドの重さだけでも簡単にしっかりと曲がってくれるのでタメを作りやすくリリースポイントも広いのでキャストが楽になったのも事実ですし、自重があるのでキャスト時の安定性が高いです。
デメリットで記述しましたが柔らかいとは言えしなやかですが、ハリもある事は事実なのでティップの収束も、エントリーモデルとは段違いで早いので飛距離も予想以上に出すことはできます。
ルアーウェイトが10gから55gと設定されているのですが、粘りがあるおかげで設定上限のルアーを投げても折れないという安心感が他のロッドより高いです。
また、ルアーの下限は10gとあるのですが、7.2gであるレイリア70SSも一応投げれましたので、ルアーが軽くてもロッドを曲げる事は可能なのでかなり懐は深いと感じています。
が、投げて気持ちいいのは14gから25gのあたりだと思います。
ガイドを多くしたりしてロッドバランスがしっかりと考えられており、キャスト時の糸通りも良く軽い力で思った以上にルアーが飛んでくれ、狙ったポイントにしっかりとルアーを運べますし、感度も予想以上にあります。
それと同時に、しっかりと曲がってくれるので小さい魚でもフッキングは決まる感覚はあります。
BROW96MHが得意な事・苦手な事

ロッドの重量があるので、ルアーにアクションをつける釣りを続けてると自分の体力だと持たないです。なので、ドリフトを多用する流しやタダ巻きの釣りで現在は使用していますし得意な方だとは感じています。
自分自身、ルアーにアクションを付けることが苦手なので、ジャーキングやトゥイッチなどやりやすいかは分かりませんがバイブレーションのリフトアンドフォールは、ロッドの特性上しにくい印象です。
アクションをしやすくするためには、自分のフィジカルをアップさせる必要があると感じていますので、筋トレを行ったりこのロッドでのアクションのさせ方を突き詰める必要があります。
アクションについてはまだまだ使いこなせていませんが、それに目を瞑れば使用するルアーの懐が深くキャストがしやすい、魚を掛けた時もいなせるロッドなのは間違いないと思ってます。
ただ、最近流行りのパリっとしたロッドではないので、ここが好みの別れる所でしょう。
力任せに扱った代償
余談ですが、風切音を出せるようなキャストを習得したくて、手や腕を使って力任せなキャストを行っていた所、引く動作の際に変な感じの捻りが入っていたためか手首と肘が腱鞘炎になりました。
これはいけないと思い、知人に見てもらい力を抜いたキャストに修正した所、以前より飛距離が伸びるようになりました。
このロッドの特性を活かしきれていなかったと反省しました。現在は、ロッドの特性を意識してそれを活かしたキャストを練習しています。
このロッドは軽いルアーでもティップがしっかりと入ってくれるので、まずはしっかりとルアーの重さをロッドに載せる感覚を身につけるためにある程度重さのあるルアーを使用している最中です。
ルアーの重量で自然とティップは曲がるので、ロッドに仕事をさせるキャストが重要ということが身にしみて分かりました。
リール・ラインセッティング
リールバランスですが、自分の持っているリールを一通りつけた所、使い心地がよかったのはやはり24セルテート LT4000-CXHでした。
先重りも感じずMHというロッドの硬さに負けない剛性は、重いルアーをフルキャストしても安心感がありました。
この他だと、284gのオクマーCeymarCB4000や180gの20ヴァンフォードC3000を試しましたが、CeymarCBは使えなくはないですが重すぎて長時間使いこなせず、ヴァンフォードは軽すぎて先重りを感じました。
なので、自分の好みとしては、ラインも含めた200~240g前後のリールが相性いいという結論です。
メーカーや番手によって変わるのですが、3000~4000番になると思われます。
地域にもよりますが、大きいシーバスが潜む地域以外ですと3000番でも十分戦ってくれますし、軽さ重視のリールで場所によってはC5000でも合わない事はないと思います。
が、有明海がメインフィールドの自分は4000番がしっくりきています。
行く場所や地域によって変わるのですが、普段使っているシーバスのメイン機を使うと問題はないでしょう。
ただ、制作者の宮川さんは3000番を勧めていたので今後は3000番を試したい所です。
ただ、下位モデルの3000番だとランカーサイズが耐久性に不安があるのでヴァンキッシュやエアリティといった上位モデルを使いたいです。
最低でもセルテートやツインパワーはマストでしょう。
ラインセッティング
PE1~1.5号のリーダー16~25LBのフィネスを意識したセッティングか、PE1.5~2号のリーダー30~40LBでガチガチの強めセッティングの2通り使えますので行く場所や使用するルアーによって変えればいいと思います。
ロッドの特性上両方できますが、今のところPE1.5号のリーダー25lbがしっくりきています。
メインリールは2台持っており色々な場所に行くので、ゆくゆくはPE1号+リーダー20lbのセッティング、PE1.5号+30lbのセッティングで試したいと思っています。
ただ、注意したいことがあり、PE1号リーダー16LBのフィネスセッティングを試していた所、ノットの結束が悪かったのか、ロッドのパワーに負けたのか理由は分かりませんが高切れを連発してしまいましたので思い切ったフィネスバランスは相性が悪いのかもしれません。
自分自身ラインセッティングをまだまだ詰めれてないので、これからも試行錯誤はしていきます。
リールシート・グリップ長
アップロック式のリールシートなのですが、自分が左手でロッドを持ってキャストしているので、どうしても緩んでしまったりそれを感じてしまいます。
ただ、緩んだ感じはしてもしっかりと固定はされているので使っていても問題はないのですが、落ちないか不安になりしっかりと固定した所エンボス加工されたメーカーシールが駄目になったので加減はした方がよいです。
それかキャストを見直す必要があると感じています。
リールシートの形状上、指の間や手のひらが痛くなりがちですのでグローブはしたが良いです。
また、握る時もしっかりと握るのではなくふんわり柔らかく支えるようなポジションを取った方が疲れません。
グリップ長は長めなので、脇に挟んで固定すると楽な作りになっています。が、逆を言うとディープウェーディングや小回りを意識したキャストが苦手なロッドとなっていますので場所によってキャスト法を調整しなければなりません。
シーバスのフッキングからキャッチまでのフィーリング

2月から7月の5ヶ月でキャッチできた魚は6匹ほど。
2~3月は全く釣ることができず、4月からやっと反応が出始めました。2025年は自分にはかなり難しい印象です。
サイズは30cm〜60cmと、ランカーサイズは出せていませんがオープンエリアはもちろん、橋脚周りのストラクシャーポイントでもこちらの主導権を渡すことなく対応できました。
小さいサイズでもベリー部分までしっかりとロッドが入ってくれるので、フッキングのノリもよくエラ洗いもあまりさせることなく魚を寄せることができます。
パッツパツのロッドを使ってる人なら弾いてしまうアタリも、BROWならフッキングできるだろうという安心感はあります。
友人のロッドを少し借りた余談
同じ硬さのロッドであるAPAのフージンRS DESIRE -デザイア- 95MH、2代目フージンAD BEAST BRAWL -ビーストブロウル- 95MH、5代目フージンZ BEAST BRAWL -ビーストブロウル- 93MHを友人が所有していたため使わせてもらいました。
数投ほどさせてもらった所、5代目フージンZビーストブロウルはかなりバキバキに仕上がっており、自分では使いこなせません。
かなりテクニカルなロッドですので、経験値を貯めてから最終的に自分のしたい釣りが見つかってからじゃないと大火傷します。
対して、2代目フージンADは自分の所有しているBROW96MHにハリ感を出した印象です。
BROWよりも細く、軽いので慣れたら扱いやすいだろうなとは思いますが、使いこなせるようになるまではかなり時間が掛かりそうなのと、どういった釣りをしたいのかまだ想像できてないので難しいと思います。
また、生産が終了しており入手困難な上修理も効かないという一品なので、使いたいとは思えません。
フージンRS DESIRE -デザイア- 95MHも上記のADと似たような印象。こちらの方が使用年数が経過していないので、ADよりもハリ感は強い印象ですが自分レベルでも使っていて楽しい印象でした。
あまりロッドが被るのか好きではないので、友人が使っていなかったら買いたかったロッドです。BROWを知らなければメインロッドになっていたかもしれませんね。
まとめ
2月から購入して半年以上が経とうとしていますが、使っていて魚のキャッチ率を上げるという意味では最強クラスのロッドという印象です。
反対にハリがあまり感じられないので、初心者や中級者には合いにくいテイストのロッドだと思います。
きちんと自分がしたいと思う釣りの方向性がドンピシャで、その特徴や長所、短所が分かっていないと扱っていてもどこかしら不満の残る上位モデルの到達点の一つと言えます。
テンリュウのスワットよりもハリが感じられないのですが、パワーはあるという本当に不思議なロッドです。考え方的にはツララとかが同じようなコンセプトではないでしょうか。
合わない人はとことん合いませんが、合う人にはこの上なく合うロッドであることには間違いないと思います。
自重がしっかりとして安定してロッドを構えたい、キャストを楽にしたい、柔軟性に富んだものが好き、曲がりこんでいなす釣り方が好きな方におすすめの1本だと思います。



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